2013年6月27日木曜日

医療の発達と死を支える医師

医学の進歩には著しいものがあります。
本日、iPS細胞の臨床承認がおりたようですね。

医療はどんどん進化し、研究開発により生まれたさまざまな技術が使われ、手術はロボットに、診断や管理はコンピューターで行うことが主流になっていくでしょう。では、医師の仕事はそれらにとって変わられてしまうのでしょうか?

残念ながら人間は生き物です。
どれだけ医学が発達しようとも必ず死ぬ瞬間が訪れます。
解決できない死という問題を抱えている人間を、解決できないまま見守る人が必要です。それこそが、どこまで医療が発達したとしても、医師という人間に最期まで残されることになる仕事ではないでしょうか?

僕たちは、そこを医療の原点と定めています。
死を遠ざけるだけではなく、解決できない死という問題をもつ人間を支えることこそが、僕たち医師の使命だと思います。

どれだけ医療が発達したとしても、人を産むのが人であるように、死に面した人を支える存在は、同じく死ぬ存在である人間であってほしいと思います。